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from 飯野恵太
与野本町の駅前のカフェより

「ネクタイしわくちゃね!」

行きつけのクリーニング屋さんにいったら、そこのおばちゃんにいわれました。
僕はネクタイをクリーニングするという考えを持っていなくて、「ネクタイのしわ」にも問題意識を持っていませんでした。その言葉をかけられて、人生ではじめてハッとさせられました。
その一言をきっかけに、ぼくは、いま持っている全てのネクタイをおばちゃんに預けることを宣言して、お店をあとにしました。
今回の「ネクタイのしわ」のように、相手の問題に気付かせてあげるというのは、非常に大切な考え方です。
先生ならば、患者さんの身体の不調の本当の原因を教えてあげる。
患者さんに自覚がない、体調の異変を指摘してあげる。

これがとても大切です。
実際僕は、ネクタイをクリーニングしたいなんて、一度も思ったことなかったのですが、しわを指摘されて、そこに問題があると気づくことで、急激に、直したい!という欲求が高まりました。

それも、おばちゃんは、クリーニングを売り込みたいという感情からではなく、純粋に、僕が恥ずかしい思いをしないようにという気持ちからきた言葉でした。

でも、売り込みに感じかな?という罪悪感を持っていたらおばちゃんは僕に指摘をしてくれなかったかもしれません。多くの人がものを売ることに罪悪感を持っているので、問題に気付いているのに指摘しないことがとても多いです。

でも、僕はネクタイのしわを指摘されて、その問題に気づけて、「よかったー」を心から思いました。それに、その問題を解決するために喜んでお金を払いたいと思いました。
先生は、患者さんよりも、患者さん自身のからだのことをよくわかっていると思います。
患者さんの「ネクタイのしわ」にきづいたら、遠慮なく指摘してあげてください。

きっとそれを治したい!という欲求が患者さんに生まれますし、それは患者さんにとっても先生にとっても価値あることなのです。