相手の立場で伝えるfrom飯野恵太
馬車道のオフィスより
昨日、妻と息子とIKEAに買い物にいったのですが、
ひとつ「やっちまったなー」という、掲示物があったんです。
アウトドア用品が並んでいるエリアに
ハンモックが置いてあるんです。

ハンモックとか、子どもの大好物ですよね。
揺れるハンモックに、子どもたちが群がり遊んでいます。

しかし、このハンモックのすぐ横には、こんな注意書きが書かれているんです。

「危ないよ!大人と一緒に使ってね!」と。

このメッセージは、明らかに、間違ったメッセージなのですが、
先生はわかりますか?
メールで書かれたこの文章で分かった人は、かなり
頭のやわらかいひとだと思います。
「内容が短い」「説得力がない」とか、そういうことではなく、
もっと根本的なことなんです。
このメッセージの最大の問題点は、
漢字で書かれているから子供には読めないという点なんです。
メッセージの口調を見ると、明らかに
子供に向けたものになっていますよね。
でも、文字が漢字なんです。
子供に読んで、実行してもらいたいことなのに、
子供がわからない文字で書かれているんです。
「あぶないよ!おとなといっしょにつかってね!」と書くべきだったのです。
もしくは、ドクロマークとかを使って、文字が読めなくても「危険」ということを
知らせられるようなものにすべきなんです。
この文章を読むと、確かにそうだな!と思うかもしれませんが、
これが、自分で広告を作ったり、患者さんに何かを伝えるときには、
この視点を忘れがちなので、本当に気をつけなければいけません。
相手のことを想像しながら、作らないと
知らず知らずのうちに、専門用語や、
難しい表現を使ってしまいます。

自分が知ってることなので、
相手も知っていると思ってしまいがちなのです。
よく言われることですが、
広告のメッセージをつくるときには、
小学5年生でも一度で理解できるくらい
わかりやすい表現じゃなければいけません。
それくらい注意を払って、やっと
理解してもらえる文章になります。

相手の立場になって、文章を書いたり、
伝えたりすることがとても大切なのです。