from飯野恵太
横浜オフィスより

最近、こんなおもしろいニュースを耳にしました。

ある女性が、玄関を開けて配達物を受け取ったら、
その後ろに、おばあちゃんが隠れていて、
「続いて失礼します〜」といって、宗教の勧誘を
はじめたらしいんです。

配達員とおばあちゃんがグルとかではなく、
おばあちゃんが勝手に、配達員をつけていって、
荷物を渡し終わったら、すかさず、
横からひょっこり出てくるというのです。

おばあちゃんの訪問をうけた女性は、
すごく迷惑だ!と怒っていたのですが、
このおばあちゃんは、めちゃくちゃ賢いな!と思いました(笑)

おそらく、最近はほとんどの家に
インターホンがついてるから、
映像をみて、不審な人だと思ったら、
居留守を使われてしまうんでしょう。

もし、インターホンに出てもらったとしても、
要件を伝えたら、「結構です!」と断られることが
多いんでしょうね。

でも、このおばあちゃんのように、
配達員を追跡すれば、確実に
玄関をあけてもらって、話すことができるのでしょう。

一度、面と向かって話を聞いてしまったら、
扉をしめて、追い出すのが難しいので、
このおばあちゃんは、普通に訪問するよりも
確実にプレゼンテーションを実施できるんでしょうね。

訪問をうける側からしたら、
めちゃくちゃ迷惑なことですが、
おばあちゃんのマーケターとしての
センスに脱帽しました。

ダン・ケネディの言葉に
「あの車を追え!」というものがあるのですが、
これをまさに、字のごとく実施している
マーケティングばあちゃんですね。

「あの車を追え」というのは、簡単にいうと、

他社の実施している戦略や広告を常にチェックして、
成功しているものがあったら、パクる!
というコンセプトです。

ダン・ケネディは、この考え方がとても大事だと言っていて、
自分で0からアイディアを考えたら、時間もかかるし、
成功する確率もものすごく低い。

そんなクリエイティブはいらない!と断言しています。

それをする代わりに、成功しているものを
常にチェックして、自分のものに取り込むことが大事だと。

携帯会社のauも、ソフトバンクのプレミアムFRIDAYをパクって、
auエブリデイっていうのをはじめましたし、
アメリカでは、バーガーキングは、毎年のように、
マクドナルドの広告や戦略をぱくって使っています。

こういった大企業も、「あの車を追え!」をちゃんとしているんですね。

ダン・ケネディも、自分の訴求したいターゲットが
多数参加するセミナーの会場に行って、
そこの駐車場に停まってる車のワイパーに
自分の商品のチラシを、挟み込むという
作戦を実行したことがあるみたいです。

車の持ち主は、ほとんどが
そのセミナーの参加者のものなので、
他社が一生懸命集めた見込み客に
超効率的にアプローチすることができたんですね。

おどろくほどの費用対効果で
商品が売れたと言っていました。

これは、パラサイトマーケティング(寄生する戦略)
というものですが、いずれも、他社の動きをちゃんとチェックしてないと
できないことですよね。

先生の患者さんも、そのほとんどは、
過去に他の治療院に行っていたり、病院に行っていた人ですよね?

ということは、いま他院に通っている患者さんも
とても優良な見込み客だということなんです。

「あの車を追え!」
冒頭のおばあちゃんほど、図々しくある必要はありませんが、
他社の動きをチェックして、何か真似できることはないか?
他社の資源を活用できることはないか?

そういったことを普段から考えておくことは、
とても大事なことですよね。

リアルあの車を追えおばあちゃんの話を聞いて、
そんなことを改めて思ったのでした。