ヤ◯ザマンションに飛び込んだ話from 飯野恵太
横浜オフィスより

先日書いた、飛び込み営業の話への
反響が多かったので、また、
飛び込み営業での経験について、
少しお話をさせていただきたいと思います。

最初は、ぶるぶる手を震わしながら
やっていた飛び込み営業も、
繰り返すうちに全く恐怖心を感じなくなった
というお話をしました。

最終的には、フロア全戸のチャイム押しながら、
飛び込んでいくという、超効率的なスタイルを
実践するほどに、僕の飛び込み営業への
抵抗はなくなっていました。

そんな、飛び込みジャンキーだった僕も、
一度だけ、ちびりそうになったことがあるんです。

それは、渋谷駅付近のマンションに
飛び込み営業にいったときです。

実は、この渋谷の道玄坂の付近には、
通称ヤ◯ザマンションと言われる、
カタギじゃない人達が、たくさん
住むと言われているマンションがあるんです。

渋谷に住む人にとっては、
めちゃくちゃ有名なマンションなのですが、
僕は、当時学生のアルバイトで、
全くの無知だったので
そのマンションの存在を知りませんでした。

意気揚々と、その日も
Bフレッツ光を販売するために、
ノリノリで飛び込み営業に
向かっていたのです。

そう、そのヤ◯ザマンションに。

そのマンションに到着して
飛び込み営業を始めると、
すごく異様な空気を放つ
扉がありました。

その扉の前には、
ゴキブリホイホイが左右に
3箇所、合計6個設置されていて、
その中には、大量のゴキブリが
捉えられているのです。

明らかに異様。
圧倒的異様なオーラを放つ扉でした。

恐る恐るチャイムを鳴らすと、
中から一人の男性が出てきました。

よれよれのTシャツを来て、
目の下に、くっきりはっきりとわかるクマ。
今まで見たこと無いくらい生気のない目をした
男性が出てきたのです。

なんかヤバそうな人だなーと思って、
一応ネット回線の説明を始めたのですが、
突然その男性の後ろから、怒鳴り声が。

「誰だ!そいつは!!」

部屋の奥を見ると、
全身に入れ墨の入った
パンツ一丁でスキンヘッドの
大男が、タバコを吸いながら、
僕をにらみつけているのです。

頭の中にあるヤクザ像を
具現化したような存在が鎮座しているのです。

その次に、彼が発した言葉は、
僕が飛び込み営業をしていて
初めて耳にした言葉でした。

「こっちこいや!!」

帰れ!と言われたことは
しょっちゅうでしたが、
入室を促されたことは初めてでした。

その言葉を聞いたスキンヘッドの子分?である
クマの男は、僕の腕を掴もうとしました。

その瞬間に、
僕は、圧倒的走力によって、
一目散にそのマンションから逃げ出しました。

ハンマー投げの室伏広治選手って、瞬発力がやばすぎて、
20mまでなら、ボルトよりも走るのが速いって言われているんですが、
その室伏を上回るスピードで500mくらい走り続けましたからね。

あんな、漫画みたいなステレオタイプな
ヤ◯ザの部屋に、飛び込んでいくなんて。

後日、会社の人に、その話をすると、
「ダメだよ(笑)あのマンションは(笑)ヤ◯ザマンションだよ(笑)」
と抱腹絶倒しながら、言っていたのですが、まじで
ぶっ飛ばそうかと思いましたね。

明らかな落とし穴があるなら、
事前に知っておいた方がいいですよね。
絶対に。

以上です。