Empty movie theater with red seats
from 飯野恵太
馬車道のスタバより
最近、「インサイドヘッド」という映画を観ました。
これは、ピクサーが手掛けた作品なのですが、本当に面白かったです。

妻もこの作品の出来栄えに舌を巻いていました。

人間の頭の中の「感情」をテーマにした話なのですが、
ヨロコビ、イカリ、ムカムカ、ビビリ、カナシミという
それぞれの感情を司るキャラクターが出てきます。
普段は司令部にいて、ライリーという女の子のことを守っている5つの感情なんですが、
ある日、ヨロコビとカナシミがチューブに吸い込まれて、司令部から離れてしまうのです。
そのせいで、司令部が混乱して、女の子がどんどん不幸になっていってしまう。
その状況をどうにかして解決しないと!!という内容なのですが、
興味のある先生は、ぜひDVDで観てください!

僕はこれまで、全てのピクサー作品を見てきました。

トイ・ストーリー
バグズ・ライフ
トイ・ストーリー2
モンスターズ・インク
ファインディング・ニモ
Mr.インクレディブル
カーズ
レミーのおいしいレストラン
WALL・E/ウォーリー
カールじいさんの空飛ぶ家
トイ・ストーリー3
カーズ2
メリダとおそろしの森
モンスターズ・ユニバーシティ
インサイド・ヘッド
もう、すべての作品、漏れ無く楽しいんです。
しかも、漏れ無く泣けます。
さらに、このピクサー作品がすごいところはもう一個あって、
実は、このピクサー作品は、監督がバラバラなんです。

ジョン・ラセターが製作総指揮を取っているものの、
各作品の監督は色んな人が担当しているんです。

つまり、監督が変わっても、同じように素晴らしい作品を出し続けているんです。

これは、日本のジブリとはちょっと違いますよね。
やはり、宮﨑駿以外の監督が作品を作ると、評価が低かったりしますが、
このピクサーに関しては、一律して高い評価を得ているのです。

それには、秘密があって、それはストーリーにあります。

実は、ピクサー作品は、どの作品も全て、ひとつ残らず、
全く同じ「テンプレート」を元に作られているんです。

そのテンプレートというのがこれです。

1、主人公の紹介。
2、「嵐雲」を起こす。あくまで嵐の兆しであり、災難そのものではない。
3、「大切なもの」を失う。
4、主人公に「屈辱」を与え、世界は不公平だと感じさせる出来事を起こす。
5、主人公を「岐路」に立たせ、2幕へ進む。
6、主人公は、失った大切なものを取り戻す旅をする
7、最後にそれを取り戻し、弱点も克服している

観てみるとおもしろいですが、見事に全ての作品がこの構成で成り立っています。

絶対に一本調子ではなく、必ず、危機、困難、災難に遭遇して、
それを乗り越えるというストーリーになっているんですね。

というかこれは、ピクサー作品に限らず、ヒットしているハリウッド映画の
ほぼ全ての当てはまる王道の作り方でもあるのです。
先生も、このストーリーを活用しない手はありません。

先生が文章、特にストーリーを使った文章を書くなら、
最強のピクサーのテンプレートを使わない理由はありません。

特に、顧客の声や、自己紹介文で、このテンプレートは威力を発揮します。

顧客の声を書いてもらうときも、ただ、平坦なストーリーを載せるよりも、
どんな「災難」があって、それをいかに「先生によって」解決することができたか?
というストーリーを伝えたほうが、圧倒的にターゲットにメッセージを届けることができます。

自己紹介の時も、同様です。
治療家になろうと思ったきっかけをただ、ダラダラ書いても
読み手の共感は得られません。

必ず、「災難」とそれを克服する「旅」(努力)を掲載する必要があります。

いかなる時も、素晴らしい作品を生み出し続けている
ピクサー作品。

このテンプレートを活用しない理由はどこにもありません。