from 飯野恵太
横浜オフィスより

先生は「湯川専務」って覚えていますか?
セガがドリームキャストを発売する前に、
CMに起用していた、当時本当に専務だった方です。

この湯川専務のCMって、
当時中学校でものすごく流行っていましたし、
いまでも、すごく鮮明に覚えているCMです。

あのCMってすごいですよね。

人は、企業や組織には
感情移入することって難しいので、
親しみをもったり、好感をもたせるのって
難しいんですが、
湯川専務という実在する人物の
「個」を押し出すことによって、
僕らに強烈なインパクトを残しました。

「セガなんてだせーよな!プレステやろうぜ!」
と近所の子供達が、吐き捨てる中、
それを湯川専務が聞いて、打ちひしがれる姿とかは、
本当に応援したくなっちゃいました。

特に、僕は小学校の時、プレステがなく、
セガサターン(本当にダサい)で遊んでいたので、
湯川専務への感情移入は半端なかったんです。

湯川専務を前面に出した
ドリームキャストのCMは話題を呼んで、
発売日には、全国で売り切れが続出する事態になったんです。

ただ、製造ラインの問題のせいで、ドリームキャストが
需要を満たす量を供給できずに、
もたもたしてるうちに、プレステ2が出てきて、
最終的には、ドリームキャストはとんでもない大失敗で
終わったのですが、まあ、これはまた別の問題です。

とにかく、湯川専務の人柄を押し出すことによって、
セガの広告戦略は大成功を収めました。

やっぱり、人は「人」に関心を示すんですね。

その人の顔を見たり、
その人の背景を知ったり、
その人のストーリーを知ったり、

そうすることで、感情移入して、
どんどんその人のことが好きになるんです。

関心を寄せていくんです。

この、人は人に関心を寄せるという心理を
マーケティングに使わない手はありません。

先生は、どんどん、あなたの人柄を
伝えていくべきなんです。

ニュースレターでも、ホームページでも
DMでも、院内の壁でもいいです。

先生のことをもっともっと患者さんに伝えてください。

下手に、治療の技術のすごさを伝えるよりも
自分の趣味がどれだけ好きか?ということを
伝えることの方が、患者さんの関心をつかむことができたりするのです。

自らをさらけだして、
社会現象まで引き起こした湯川専務。
真似すべき点はたくさんありますね。