from飯野恵太
横浜オフィスより

日経ビジネスの記事で、すごく興味深いものがありました。
https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/269655/080800031/?ST=editor

「片道1時間以上かかる顧客とは取引しない」という、
戦略を立ててから、売上が4倍になったというお話。

産業用の自動機械の製造をする、スズキ機工の
鈴木社長が打ち出した戦略なのですが、
これが見事に成功したんですね。

距離の離れた顧客との取引を全てやめたので、
取引先の数は半分になったのですが、
売上は4倍以上になったのです。

大手メーカーに図面を盗まれた経験によって、
距離の離れた顧客とは、信頼関係を構築するのが難しいから、
コミュニケーションを頻繁に取れる
近い顧客にだけ絞ろうという大転換をしたのです。

とても勇気のいる決断だったと思うのですが、
結果的には、この決断が大成功しました。

・顧客を限定する
・理想の顧客に絞る

この決断をすることで、鈴木社長は
忙しいばっかりで利益が出ないという
問題を解決することができたのです。

それ自体もとても、素晴らしいことなのですが、
鈴木社長の問題解決へのアプローチと
その実行力が素晴らしいと思いました。

彼は、最初に書いた図面を盗まれるという事件で
顧客を絞る決断をするのですが、
彼は、その事件の発生した原因を
とことん考えたんですね。

なんで、大手メーカーは、
うちに事情を説明してくれなかったのだろうか?
なぜ、盗んだ図面で、他の業者に安く依頼してしまったのか?

その原因を考えて、
「信頼関係の欠如」が
根本的な問題だったと
仮説を立てたのです。

そして、信頼関係が欠如していたのは、
物理的な距離が遠かったからだと。

顧客とは、もっと密にコミュニケーション、
関係構築をしなければいけない!
そのためには、距離の近い顧客に注力しなきゃダメだ!
という答えに行き着いたのです。

「顧客を絞った方がいい」なんてことは、
そこらへんの本にもよく書かれていることなので、
頭で理解している人はたくさんいると思います。

でも、この鈴木社長の素晴らしいところは、
発生した問題の原因をとことん考えて、
その解決策をすぐさま実行したところにあります。

結果的に、4倍以上の売上という
大きな成果を手に入れましたしね。

やはり、成果を手に入れるひとに共通しているのは、
飛び抜けた行動力があるということですね。

とてもいい記事なので、ぜひ読んでみてください。