from飯野恵太
横浜の自宅より
 
 
 
 
ふと思い出したことがあったのですが
僕のアメフト部の後輩で
消防士がいるんですが
仕事柄もあり、とてつもなく
鍛え上げられた身体をしているんです。
 
 
 
 
学生時代からもすごかったのですが
消防士になってから
さらに拍車がかかった感じです。
 
 
 
 
消防士としてのトレーニングに加えて
自分でもトレーニングをしているので
本当に筋肉量が多くて
ムッキムキな身体をしているんです。
 
 
 
 
で、彼がその自慢の身体を
ひっさげて「ベストボディ」という
大会に出場したんです。
 
 
 
 
ベストボディというのは
ボディビルに似ているのですが
ちょっと違っていて
ボディビルは、もう
誰もがイメージするようなムキムキの
シュワちゃんみたいな身体の人が
出るコンテストですね。
 
 
 
 
対して、ベストボディは
一言で言うと、モテそうな身体かどうかを
競い合う競技です。
 
 
 
 
だからバランスが重視されて
細マッチョな水泳選手の身体から
さらに脂肪が削られたみたいな
そんな肉体の人が参加する大会です。
 
 
 
 
で、後輩の消防士の彼は
このベストボディに参加したのですが
この大会は、朝から夜遅くまで
時間がかかるので
奥さんに、今日は帰りが遅くなるといって
満を持して大会に向かったらしいのです。
 
 
 
 
が、まさかの
一次選考で速効落選して
お昼前には終了。
 
 
 
 
あんなに、奥さんに張り切って
夜遅くなると言っていたのに
まさかの午前中で帰宅することに
なったというのです。
 
 
 
 
で、彼が言っていたのですが
もう彼の身体は明らかに場違いだったみたいです。
 
 
 
 
みんなシュッとした身体なのに
彼だけでかすぎたんです。
筋肉超過です。
 
 
 
 
人生で初めて筋肉超過って
言葉を使ったんですが
まあ、そういうことなんです。
 
 
 
 
彼の努力がすごいのは
知っていますし
彼の身体もすさまじいのですが
「戦う場所」を完全に
間違っていたんです。
 
 
 
 
ベストボディに出るよりは
ボディビルに出た方が
ずっといい線に行っていたはずなんです。
 
 
 
 
彼は後に述懐しているのですが
「筋肉が多すぎて恥ずかしいと
思ったことは初めて」と
言っていました。
 
 
 
 
どんなに素晴らしい努力をしていても
戦う場所を間違えてしまうと
思うような成果が出ないことって
ありますよね。
 
 
 
 
肉体的に頑張る前に
どこで頑張るかを決める
頭の中で汗をかく時間も
とっても大切ですよね。