from飯野恵太
仙台駅の待合所より
 
 
 
 
仙台に出張をしていたのですが
そこで乗ったタクシーの運転手さんから
すごく興味深い話をしてもらったんです。
 
 
 
 
先週の日曜日
仙台駅に羽生選手の
凱旋パレードが行われたのですが
なんと観覧者は11万人にも
及んだのだとか。
(羽生選手は仙台出身)
 
 
 
 
すさまじい人数ですよね。
 
 
 
 
これが、どれくらいすごいかというと
鈴鹿で行われるF1レースの決勝の
観客数が約7万人なんだそう。
 
 
 
 
たった1人でF1レース決勝よりも
観客を集めてしまう羽生選手って
とてつもないですよね。
しかも、23歳。
 
 
 
 
そして、タクシーの中でも
やはり羽生選手の話題になったのですが
どうやらその運転手さんは
羽生選手の家族の近くに
住んでいるらしく親交もあるらしいんですね。
 
 
 
 
そこで、羽生選手のご家族の
お話を聞かせてもらったんです。
 
 
 
 
タクシー運転手さんの話によると
羽生選手のお父さんは
常々、羽生選手にこう言っているんだそう。
 
 
 
 
「結弦がどんなすごい記録を作ろうが
金メダルを取って世間から注目されようが
どんな時でも、お姉ちゃんへの感謝を
絶対に忘れてはいけないよ」と。
 
 
 
 
なぜ、お父さんはそういうことを
言っているのか?
 
 
 
 
羽生選手にはお姉さんがいるのですが
彼女も元々スケートをやっていたらしいのです。
彼女に続いて羽生選手がスケートを
始めると、その才能を発揮して
目を見張るスピードで上達
していったらしいのです。
 
 
 
 
スケートってすごいお金がかかるらしく
お父さんは公務員だったので
安定はしているものの
高いお給料をもらってるわけでは
なかったので、お母さんが
アルバイトを2つ掛け持ちして
スーパーのレジとビル清掃の
仕事をして、姉弟のスケート
費用を稼いでいたんだとか。
 
 
 
 
それでも家計は苦しかったみたいで
そこに、羽生選手のお姉さんは
両親に対して
「私のことはいいから結弦に
全部お金を使ってあげて」
と、言ったらしいのです。
 
 
 
 
ひねくれたとかではなく
本心から羽生選手を応援したいと
思ったので、自分を犠牲にして
お金もエネルギーも弟に
注いで欲しいと頼んだそうなんです。
 
 
 
 
めちゃくちゃすごくないですか?
うかつにも、タクシーの中で
目が潤んでしまいました。
 
 
 
 
羽生選手のいまの成功は
自分ひとりだけのものじゃなくて
自分を犠牲にして応援する側にまわった
お姉さんの存在が大きい。
 
 
 
 
だから、お父さんは羽生選手に
自分だけの成果だと勘違いして
調子に乗ってはいけないと
常々言っているらしいのです。
 
 
 
 
めちゃくちゃ素敵なエピソードですよね。
 
 
 
 
羽生選手の人間性の素晴らしさが
メディアでも報道されることが
ありますが、それは
素敵なお姉さんと
こういうことを教えてくれる
ご両親の存在の影響が大きいんだなと
思いました。
 
 
 
 
こんな素敵な話を聞けてよかった。
羽生選手の家族と親交のある
この運転手さんのタクシーに
乗れてよかったー!と
思って、ドヤ顔で
仙台のクライアントに
その話をしたら、
そんなのは仙台じゃ
当たり前すぎるくらい
有名な話だそうです。
 
 
 
 
ちょっと恥ずかしかったですね。さすがに。