from 飯野恵太
馬車道のオフィスより
病院の待合室で、何気なくテレビを見ていたのですが、
そこには、ある小学生の男の子が特集されていました。
その小学生は、身体を鍛えるためにレスリングを始めたらしいのですが、
実は、一度も試合で勝ったことがないらしいのです。
しかも、その少年には弟がいるのですが、
その弟と戦っても負けてしまうらしいのです。
どんなにがんばっても試合に勝てない少年。
そこに、女子レスリングでオリンピックのメダリストでもある
浜口京子さんがコーチとして、やってきて、その少年を鍛えるという
番組でした。
僕は、彼の元に浜口京子がやってきて、さあこれから鍛えるぞ!!
ていうところで、妻の診察が終わって、病院を出なきゃいけなくなりました。
番組的には、おそらく浜口京子がやってきて、彼をめっちゃ鍛えて、勝たせる!
というストーリーを描いていたと思うのですが、
僕は、その少年が「負け犬」のまま、テレビの前を去らなければ行けなくなったのです。
この時の僕のストレスたるや。想像できるでしょうか。
気持ち悪くて仕方ありません。
映画を観ていて、主人公が悪者にいじめられてるところを
見せられただけで終わってしまったような気分の悪さです。
僕が何を伝えたかったかというと、「負け犬の逆転」のパワーの強さです。
このメルマガでも度々伝えてるように、「ストーリー」には
人を引き付けるパワーがあります。
しかし、ストーリーといっても、実際に何を書けばいいかわからない。
と、悩む人も多いと思います。
どんな時でも、誰が相手でもとても強力なパワーを持つのが、
「負け犬の逆転」です。
つまりは、負け犬が、努力や修行をつんで、
最後には逆転するという物語です。
その物語に人は魅了され、感情移入するのです。
たった数分の病院の待合室でテレビを観ていただけの僕が、
レスリングに勝てない少年に感情移入したように。
ドラえもんとかもそうですよね。
のび太くんという負け犬が、ジャイアンにいじめられて
それに仕返しするというストーリー。
色んなひみつ道具が出てきますが、コンセプトは
ほぼ全て「負け犬の逆転」です。
だから、世代を超えて愛されているんでしょう。
この「負け犬」は逆境や苦労と捉えてもいいです。
先生がこれまでにどんな苦労をしてきたのか、
どんな災難にあったのか、
逆境をどのように克服してきたのか。
そんなストーリーを広告や案内文に盛り込むことができれば、
きっと多くの人を魅了することのできる文章を作ることができるはずです!
PS.
どなたか、浜口京子に鍛えられたレスリングの少年が
どうなったか知っている人がいたら教えて下さい(笑)