from 飯野恵太
自宅オフィスより
いきなりですがちょっとしたクイズがあります。
アメリカで、ある家電メーカーが
家庭用パン焼き機を作りました。
しかし、当時は家庭でパン焼き機を使って
パンを焼くという文化がなかったので、
その製品はほとんど売れなかったのです
そこで、そのメーカーは
マーケティングのコンサル会社と相談して、
ある戦略を実践することにしました。
それによって、パン焼き機は爆発的に売れるようになったのですが、
その戦略とはどんなものだったでしょうか?
考えてみてください。
ヒントは、少し前にお話した、
「相対性」です。
答えはこうです。
新しいパン焼き機を作って、
発売するというものです。
旧型のものよりも、サイズを大きくして、
値段も1.5倍にしました。
すると、パン焼き機は飛ぶように
売れるようになりました。
ただし、「旧型の方」がです。
なぜでしょう?
消費者が二種類のパン焼き機から
選べるようになったからです。
相対的に比べられるようになったからです。
今までは、パン焼き機は1つしかなく、
消費者は判断の材料がありませんでした。
パン焼き機?なにそれ?
そんなもの必要あるの
という反応だったのですが、
いまは市場には二種類のパン焼き機があります。
一方は大きくて値段が高い、
もう一方は小さくて安い。
消費者はこれまでのように、
比べようのないまま判断するという
「苦痛」を味わわなくていいのです。
はじめてのもの
いままで使ったことのないもの
誰も使ってないものの
それらの価値を人が判断するというのは、
とても困難なことなのです。
もし、先生が馴染みのない新しいモノを
販売しようとしたときには、
何かと比較してわかりやすく価値を伝える必要があります。