from 飯野恵太
自宅オフィスより
少し前に、アンビリーバボーで
うまれたばかりの
チンパンジーの赤ちゃんを
育て上げた飼育員のドキュメントを
やっていました。
そのチンパンジーというのが、
両親が育児放棄をしてしまったため、
飼育員が育てないといけなかったんですね。
最初は、動物園の飼育室みたいなところで
チンパンジーをみていたのですが、
それだけでは、育児ができないということで、
彼は、自宅でその赤ちゃんを育てることを決意したんです。
その飼育員の彼には、奥さんと中学生くらいの息子がいたのですが、
当然、大反対にあいました。
普通に考えたら、
その状況を歓迎する人なんて
いませんよね。
いままでの生活にいきなりチンパンジーが来るんです。
誰だって嫌です。
でも、ぼくは、このドキュメントを観ていて
結末がだいたい読めていました。
大反対している家族も、
このチンパンジーのことが大好きになるな!と。
愛おしくてたまらなくなるなと。
なんで、そういう予想をしたかというと、
それは「ザイガニック効果」が働くと思ったからです。
別名:単純接触効果です。
家にチンパンジーがいるということは、
奥さんも息子も毎日毎日チンパンジーと
ふれあうことになります。
チンパンジーのことが好きになれなくても、
毎日目にすることになるんです。
まさに、家族同様に毎日接触することになります。
人間には、目に触れたり、聞いたりする
機会の多いものほど、好意を持つという
心理があるのです。
実は、あのパリのエッフェル塔も、
最初は市民から大反対されて、嫌悪されてたんです。
ですが、これも単純接触効果によって、
市民の目に毎日触れることで、
嫌悪から、許容に、そして最後には、
市民の「誇り」にすらなったのです。
嫌悪から誇りです。
予想していたとおり、
このドキュメントに出てきた、
奥さんも息子も、このチンパンジーのことが
大好きになりました。
最初は大反対だったのに、
最後は、愛おしくてたまらなくなったのです。
これが、単純接触効果の力です。
だからこそ、先生も患者さんとの接触機会を
たくさんもうけないといけないのです。
何もしていない店舗に比べて、
年賀状、季節のDM、ニュースレター、
メルマガ、LINEでコミュニケーションで
取っている治療院というのは、
圧倒的に、患者さんとの絆が深いです。
だからこそ、定着率も高く、
口コミや紹介も生まれやすいのです。
すぐには実感できないので、
無視されがちですが、
この単純接触効果の力というのは、
とても強力なのです。