タカマツペアの質問の回答from 飯野恵太
桜木町のスタバより
オリンピック関係の番組をやっていると
ついつい観てしまいますね。

今日もフジテレビでオリンピックメダリストの
特番をやっていたのですが、
そこで、バドミントンのタカマツペアが
出演していました。
その二人に、シンクロでメダルを取った
小谷キャスターにこんな質問をしていたのです。

「二人は10年もペアを組んでいて、
お互いのことが嫌になったことないんですか?」

と、、、

それだけでは、答えづらいと思って、小谷キャスターは、
自分の例を伝えました。

「私は、ペアの相方が、すごく神経質で、
夜中に起きて、シャンプーの位置を整えたりして、
それがすごく気になって嫌だったんですけど」
すると、この質問に対して、
髙橋選手も、松友選手も、

「ふたりとも大雑把な性格なので、、、
部屋とかも汚いですし、
そういうところでは、気になりませんでしたね」
と。
これって、キャスターの「たとえ」にすごく引っ張られて
回答していますよね。
もともとの質問は、
「10年間ペアを組んでいて、
嫌なことはありませんでしたか?」
だったので、
神経質エピソードに関わらず、
練習の取り組み方とか、
戦略での意見の違いとか、
その他でもなんでもよかったのです。
でも、小谷キャスターが
昔、神経質な相方に悩まされたという
具体例を先に聞かされたので、
それを基準に二人は答えてしまったんですね。
これは、アンカリング効果とも呼ばれ、
人の行動は、先行する数値や、話などに
大きく左右されるというものです。
このときに、キャスターが、練習の取り組み方で
相方に腹がたった話をしていたら、
タカマツペアもそれに類するエピソードの回答をしていたはずです。
このアンカリング効果は、
先生が顧客の声を取るときに、
大きな効果を発揮します。
顧客の声を書いてもらっている先生は少なく無いと思うのですが、
そのときに、白紙で渡してしまってはいけません。
なぜなら、白紙で渡されても、何を書けば良いのかわからないので、
かなり抽象的なことしか、書いてもらえない確率が高いからです。
なので、顧客の声や感想を書いてもらうときには、
必ずとてもいい感想をお手本として渡すのです。

そうすると、みんな図ったように、
その「お手本」と同じような、
構成、文量で書いてくれるのです。
僕が、昔クライアントに利用者の声をもらったのですが、
そのとき、ひとりの先生の感想を見本として提示したのですが、
その先生の感想の冒頭には、「飯野さんとは◯月に出会いました。」
と書いてありました。

すると、他の9割以上の先生も冒頭に、
「飯野さんとは◯月に出会いました。」
と書いていたのです。

こちらから、お願いしたわけでも、
書いて欲しいわけでもなかったのに(笑)
とにかく、先生が顧客の声を書いてもらうときには、
アンカリング効果を大いに活用しましょう。