from 飯野恵太
横浜オフィスより
先生はこの話を
聞いたことあるかもしれません。
靴メーカーの営業マンの話。
靴の市場があるかどうかを調べるために、
ある国に営業マンがニーズを調べに行きました。
この国には、靴の文化がなくて、
国民全員が裸足だったのですが、
ひとりは、
「この国の人たちは、みんな裸足で
靴を必要としてない、だから、
ここではうちの靴は売れない」
と報告。
もうひとりの別の営業マンは
「この国の人達は、みんな裸足だ
誰も靴を持っていない、だから、
うちの靴をみんな必要としてます」
と報告して、
実際にたくさんの靴を
売ることに成功しました。
大変な業績をあげました。
めでたし、めでたし
同じ物事でも、
捉え方を変えることで、
こんなにも成果が変わるんですね。
って感じの話あると思います。
僕が、大学くらいのときに、
友人からこの話をきいたときは、
うおー!すげー!
捉え方って大事だねー!
うん!すげー!
と思って聞いたたんですが、
マーケティングに携わった、
今だからこそ言えるのですが、
考え方としては、前者の営業マンの方が
圧倒的に正しいと思います。
(裸足だから売れないといった方)
裸足だからこそ、売れる!と言った
後者の営業マンの考え方は
とても危険です。
とくに、われわれのような
中小規模のビジネスオーナーの
立場からすると。
誰も靴を履いてないってことは、
やっぱりニーズがないってことなんです。
靴を履く、文化も市場もないんです。
そんなところで、
「市場を作ろう」とするより、
既に市場のある場所に
売りに言ったほうが絶対にいいんです。
僕も昔は、いろいろなビジネスアイディアを
考えては、それをネットで検索して、
競合するようなビジネスがなかったときは、
「よし!!おれは誰もやってないビジネスを考えた!
これならいける!!」
と、まじで自信満々でガッツポーズしてるときとか
あったんですが、こういうアイディアって99%失敗します。
僕もそうだったし、多くの人が勘違いしていますが、
何かビジネスを始めるというときに
「競合がいない」ってことは、
「良いこと」ではありません。
悪い兆しです。
それよりも、顧客に既に認知されていて、
競合もやっているサービスの方が
売るのは簡単なんです。
先生から聞く、よくある間違いとして、
こんなものがあります。
「骨盤矯正」って、どこの治療院でもやってるから
もっと違う治療を打ち出していこうと思ってるんです。
でも、これも当然危険な考え方です。
競合のやってない治療を打ち出そうとして、
誰も聞いたことないような斬新な治療法
「アゴを整えて、腰痛をとります!」
みたいなメッセージを作っても、
ヒットしないんです。
骨盤矯正で腰痛が治るというのは、
すでに認知されてるし、骨盤矯正をしてほしいという
欲求が顕在化しているから、反応が取りやすいんです。
アゴをととのえて、腰痛が治るなんて、誰も信じてないので
その治療を売ることがとてもむずかしいんです。
裸足の国に、靴を売るのは、
尋常じゃない資本力と忍耐力が必要になるのです。