from飯野恵太
横浜オフィスより

権藤、権藤、雨、権藤。

中日の新人投手だった権藤博選手の
すさまじいまでの、登板回数を
表現して流行語にもなった言葉です。

当時、権藤選手は、シーズンで35勝したらしいです。
とんでもない数ですよね。

いまは、投手が10勝したらすごいという水準なのに
その3倍以上ですからね。

いまは、中4日くらい、一度登板した投手は休ませるのが
普通ですが、そんなのおかまいなく、それこそ
雨が降らなければずっと権藤選手が登板していたんですね。

それに、いまなら、投手が投げ終わったら、
肩を冷やすのが、常識ですよね。
でも、当時は、温めるのが常識だったんです。

絶対に冷やしちゃいけない!!て
言われてたんですよ。

だから、権藤選手は、家に帰っても、
ずっと熱いシャワーを肩にあてていたらしいのです。
決して冷やさないように。

そんな、生活をしていた権藤選手は、
二年目には、肩の感覚がなくなってきたらしいのです。

三年目には、ランニングをすることができないほど、
肩の痛みが、激しくなったというのです。

いまだったら、投手を休ませずに登板させて、
肩を温めさせていたら、
その監督は世間からバッシングを受けて、
大炎上必至だと思います。
すぐに解雇されるでしょう。

それくらい、権藤選手にヤバイことをさせてたのです。

でも、当時は、それが普通だったんです。
肩を温めることも、常識だったんです。

むしろ、当時、肩を冷やさないと!!と
言っていたら、その人がバッシングされ、
冷ややかな目で見られていたでしょう。

そう考えるとゾッとしますよね。

あきらかに間違ったことが、
「常識」とされていたんですから。

でもこのことって、野球だけではないし、
「昔だから」のことでもありません。

いま、あなたが常識だと思っていること、
まわりが当たり前に思っていることも
実は、大きな間違いかもしれないからです。

常識ってどんどん変わっていきますからね。

マーケティングの重要性が、少しずつ
日本でも浸透してきましたが、
それでも治療院の業界って、
この部分がかなり遅れています。

マーケティングを一生懸命していると、
そのことを冷ややかな目で見てくる人もいます。

治療家が、そんなことしてどうするんだ!
治療家は治療の技術を高めることが正義だ!

みたいな。

合理的で、正しいことなのに、
謎の「常識」の圧力によって、
それを実行できないっていうのは、
本当に悲しいことです。

誰がなんと言おうと、権藤選手は肩を冷やすべきだったんです。
中4日は休ませるべきだったんです。
(当然、この常識もいずれ変わるかもしれませんが、、、)

あなたも、誰がなんと言おうとやるべきこと、やる価値のあることは
やるべきなんです。

世間の常識の方が絶対に正しいなんてことは、
ないのですから。