from飯野恵太
横浜オフィスより
ちょっとびっくりした
ニュース映像を見たのですが
京都の舞鶴で開催された
大相撲で、舞鶴市の市長が
挨拶をしていたのですが
そのあいさつの途中で
倒れてしまったんですね。
緊急事態です。
そのあと、観客席から
女性が駆けつけて、市長に
心臓マッサージをしていたのですが
それに対して、
「女性は土俵から降りてください」
という場内アナウンスが
複数回流れたらしいのです。
その女性は意に介さず
救助活動を続けましたが
なかなか異様な光景ですよ。
人が倒れて、それを助けているのに
女性だからという理由で
降りてくださいって言われるんです。
映像を見ると、会場もどよめいていました。
当然のように、このニュースは
炎上しているので、先生も
耳にしたことあると思います。
そのアナウンスは
どうやら、若い行事の方が
流したらしいのですが
お客さんの中から
「女性が土俵にあがっていいの??」
という問い合わせがあって
それで、慌ててこういう
アナウンスを流したらしいんです。
そのお客さんの優先順位
やべーな!と思い腹が立つのと
同時に、人間の心理って
こんな風に動くことも
あるんだと思って
興味深くもありました。
人の命が危ないという状態なのに
女性が土俵には上がっちゃいけないという
伝統が気になっちゃうんですよ。
市長は大丈夫か?
救急車は呼んだのか?
誰か医者はいないのか?
それよりも
「女性が土俵にあがってる」
ってことが気になっちゃうんです。
それで、裏でコソコソ
行事に「あれいいのー?」
ってチクリにきてるんです。
市長の安否 <<< 自分の信念
なんですね。
僕らからすると
ちょっと信じられませんが
彼の中では、それが
正義なんですよね。
顧客をリサーチするときにも
「BDF」を調べる。と
言われます。
Belief:信念
Desire:欲求
Feeling:気持ち
顧客がどんな信念を持っているのか。
何に価値を置いているのか
何を信じているのか
自分の中ではあたりまえ、
それがいいと思ってることでも
相手にとって全く違うかもしれませんよね。
僕は人命救助の方が
相撲の伝統よりずっと大事だと
思いますが
もし、僕が相撲をずっと
やってきて、土俵の神聖さに
価値を感じていたら
もしかしたら、このお客さんのように
土俵に女性が上がっていることに
許せない気持ちを抱いたのかもしれません。
結局、何を考えているかって
調べてみないとわからないですよね。
自分以外の人の気持ちなんて
想像できるわけないです。
この土俵の上での
騒ぎで改めてそれを
痛感させられましたね。
だから、私たちのできることは
相手の話を聴くことなのです。
こっちがいくら想像しても
わからないのですから。