from飯野恵太
桜木町のスタバより
昨日の続きでまた選挙関連の話になってしまうのですが、
安倍総理の演説を聞いていた池上彰さんが
こんなダメ出しをしていました。
安倍総理が、千葉の候補者の応援演説にいったときに、
自民党の功績を数字でアピールしていたんですね。
求人倍率が、◯◯まで増えた。
失業率が、◯◯%減った。
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というような、数字を色々と。
しかし、池上彰さんは、
安倍総理は、これまでの成果を具体的な数字で
伝えることで、功績を理解してもらおうとしてるみたいだが、
これでは、人の「感情」に訴えることは難しい。
と断じていました。
この人は、マーケティングもわかってるなーと思って。
感心して聞いていたのですが、
これはマーケティングの世界でも言われてることですね。
人は、数字には共感しないんです。
ストーリーに共感するんです。
飢餓で困ってる地域に対して募金をしようとしても、
数字で訴えるとたいていの場合、失敗します。
こんな実験があったのですが、
飢餓で苦しむ国への募金をつのる広告を二種類作ったのです。
1つは、数字を多く使って、いま世界でどれだけの人が
飢餓で苦しんでいるのか、ということを訴えたもの。
◯◯万人の子供が、一日に一食も食べれずに苦しんでる。
5秒に1人は、飢餓によって命を落としている。
というやつです。
もう1つは、たったひとりの女の子に焦点をあてた広告です。
マライカ(仮名)は、一日に満足に食事もできず、
水汲みのために、学校にもいけていません。
弟に優先して食事を与えているので、丸一日何も食べれないこともあるのです。
というような広告です。
一方は、スケールの大きい話で、具体的な数字もあります。
もう一方は、たったひとりの女の子の個人的な話です。
普通に考えると、前者の広告の方が反応が大きそうですが、
結果は、後者の広告の圧勝だったのです。
正直、先生もこの2パターンの広告を読んで、
少しでも心が揺らいだのは、後者の方だと思います。
人は、数字には共感しません。
心は動かないのです。
しかし、ストーリーには共感してくれるのです。
これは、とても重要な事実です。
別に、先生が選挙に立候補しなくても
とても大切なことです。
わたしは、1000人治してきました!
と数字を伝えるよりも、
たった1人でも、本当によくなった人の
写真とその人が完治するまでのストーリーを伝えた方が
読み手の心は動くのです。
新規集客するときにも、
リピート対策をするときにも、
どんなときにも重要な事なのです。
ぜひ、覚えておいてください。