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自宅オフィスより

重松清さんの書いた小説「とんび」を
読みました。

NHKやTBSでもドラマをやっていたみたいなので、
知ってる先生も多いかもしれません。

とにかく泣きました。
もう嗚咽しながら読んでましたよね。

昨日の夜から読んでたのですが、
全然めくる手がとまりません。

嗚咽しながら、ページをめくっていました。

この小説の「とんび」とは、
「とんびが鷹を生む」から来ていて。
不器用で、騒々しくて、涙もろい
そんな親父が、男手一つで
息子を育てていくお話なんです。

自分も、今年息子が生まれたので、
すごく感情移入をして読んでしまいました。

本を読んでこんなに泣くなんて
いつぶりだろうってくらい
ドバドバ泣いてしまいました。

重松清さんの作品が
涙活に使われているのが、
よくわかりました。

※涙活って、意図的に、我慢せずに泣くことで
心のデトックスをするというものらしいです。

読んでいてすごく思ったのが、
文章が、とてつもなく小気味いいんですよね。

読んでて苦にならないんです。
すごいリズムに載って読めるというか。

ーーーーーーーーーーーーーーー
アキラが駆けてくる。
まっすぐに向かってくる。
「おっしゃあ!」
ヤスさん、アキラを両手で抱きとめた。
ーーーーーーーーーーーーーーー

これは、とんで使われていた
ある描写です。

ケンカ中の息子が
小学校の卒業式を
終わった後に、
来てくれるか?

主人公のヤスさんは、
息子のアキラとケンカしているんです。

気まずい空気の中迎えた
小学校の卒業式の日。
式も終わり、いよいよ
子どもたちが親の元に行く時間を
迎えます。

ケンカ中のアキラは、
自分のところに来てくれるのか?
という不安な状態から、
アキラが駆け寄ってきてくれた
ところを描いたのですが、
僕はこの文章に電撃が打たれたような
感動を覚えました。

抜粋しただけだと、
よくわからないとは思うのですが、
とにかく、すごいんですよね。

特に、
「ヤスさん、アキラを両手で抱きとめた。」

とか。

重松さんの小説を読んでいて、
文章のリズムがすごいというお話をしましたが、
これはなぜかというと、1つの文章がとても短いんですね。

文の中に「、」がほとんどないんです。
多くても1つか2つ。

ダラダラした文章がないんです。

だからこそ、臨場感もあるし
テンポよく読めたんだと思います。

実は、このテクニックは、
小説に限らず、広告を作るときも
とても重要なんです。

ダラダラ続く文章よりも、
短文で、テンポのいい文章の方が、
読み手はストレスなく、読んでもらうことが
できるので、広告の反応率が高くなります。

文章が苦手な人ほど、
ダラダラ文を書いてしまいがち。

でも、テンポの良い、
読みやすい文章を作ろうとしたら、
短文で作った方がいいのです。

ぜひ、先生も参考にしてください。
そして、ぜひとも「とんび」を
読んでみてください。