from 飯野恵太
みなとみらいのスタバより
先生にはこんな経験がありませんか?
自分の店舗で実践しようと、
あたらしい戦略やプランをスタッフに
共有したけど、誰も実行してくれない。
絵に描いた餅になる。
なんで、こういうことが起こるかというと、
簡単にいうと、誰でも人に言われたことは
やりたくないからなんですね。
人に言われたら、やりたくないんです。
勉強しようと思ってた子供が、
「勉強しなさい」と言われると、
とたんにやる気を失ってしまうくらい、
人からの指示っていうのは、やる気を失わせる
パワーがあるのです。
しかし、人間というのは、
自分の考えたこと、自分で決定したことには
積極的に試してみたくなるのです。
アメリカのアイパワープログラムという
業務改善のプログラムがあるので、
それを簡単に紹介したいと思います。
このプログラムは、
ボードルーム社という会社の
創業者が、ピーター・ドラッカーから
ヒントを得て、考案したプログラムです。
このプログラムのルールは、
・毎週1人2つの業務改善アイディアを出す
・自分の責任範囲内でできることを挙げる
・どんなに簡単なものでもOK
というルールなんです。
例えば、受付に置いてある電話が
今まで右側に置いてあったけど、それだと
メモを取りにくいから、左側に置く。
とか、それくらい簡単なものでかまいません。
ほんのささいなアイディアなんですが、
毎週2つのアイディアを出せば、スタッフ1人で
年間、100ものアイディアを出すことができるんです。
そして、このプログラムにおいて、
肝とも言える最後のルールがあります。
それは、「考えたアイディアは、実行しなくてもいい」
というものです。
アイディアに実行の義務を負わせてしまうと、
アイディアを出すことに、スタッフはリスクを感じるので
このプログラムは挫折してしまうんですね。
なので、アイディアそのものよりも、
スタッフの考える力を養うことを目的にして、
実行は強制にはしないんです。
しかし、ここからが面白いのですが、
このプログラムを通して、出されたアイディアの
実に6割は継続して、実行されるんです。
人に言われたことよりも、自分で思いついたアイディアというのは、
何倍も楽しくやり続けることができるんですね。
さらには、スタッフの主体性も育むことができます。
自分のアイディアが、自分の意志によって、実行され、
それが、店舗に成果をもたらしているという
成功体験になるのです。
もし、自分の指示で、スタッフが動いてくれないという
悩みを抱えている先生がいたら、この
アイパワープログラムを試してみると
おもしろい結果が手に入るかもしれません。